費用を抑えても自由でいられる終の棲家
住宅型有料老人ホームと聞くと、規則に縛られた暮らしを思い浮かべる人もいる。株式会社マツシマコーポレーションが館林市で運営する「まつしまの家」は、その先入観をほどくつくりになっている。費用の負担を抑えながらも面会の制限を設けず、家族が思い立ったときに会いに来られる環境を保っている。入居してからも、その人がそれまで送ってきた生活の感覚を手放さずに済む住まいだ。館林市本町の中心という立地も、家族が足を運びやすい距離感につながっている。暮らしの自由度を保ちつつ費用は抑えるという組み合わせは、施設選びで悩む家族にとって現実的な選択肢になる。
根っこにあるのは、代表取締役・小又幸成の掲げる「従来の枠に囚われない自由な生活空間」という考え方である。何を制限するかではなく、何を続けられるかを起点に住まいの形を決めている。個人的には、費用と自由を両立させるという難しい設計に正面から取り組んでいる点が印象に残った。最期を迎える瞬間まで個人の尊厳を守り抜くという方針が、住まいの隅々に行き渡っている。
住まいの中に介助の手がそろっている
まつしまの家で暮らす人には、訪問介護事業所まつしまの専門ヘルパーが付く。排泄や移動の補助、衣服の着脱といった身体介助を24時間態勢で行うため、夜間でも人の手がすぐ届く。訪問介護というと自宅へ来てもらう形を思い浮かべやすいが、ここでは入居先そのものが介助の届く場所になっている。住まいと介助が同じ法人の運営で一つに結ばれており、外部の事業者へ改めて依頼し直す手間がない。介護度が上がっても、暮らす場所を変えずに介助の量だけを増やしていけるのは、入居型ならではの安心につながる。日々の様子を把握したスタッフが介助にあたるため、体調の小さな変化にも気づきやすい。
最期の時間まで支える医療との連携
まつしまの家では、24時間体制の看取りケアやターミナル期の見守りにも柔軟に応じている。体調が変わりやすい局面でも、医療機関との連携を保ちながら本人の意思を尊重した対応を続ける。住み慣れた場所で最期を迎えたいという願いを、施設と医療の両輪で受け止める体制がある。慌ただしく病院へ移されるのではなく、通い慣れた顔ぶれに囲まれて時間を過ごせる選択肢が用意されている。
看取りまで見据えるからこそ、日々の記録や家族への説明も丁寧に積み重ねている。小さな変化を共有し続けることが、いざというときの落ち着いた判断につながる。重要事項説明書では事故が起きた際の対応方法まであらかじめ提示されており、いざというときの流れを家族が事前に把握できる。安心は、こうした地道な準備の上に成り立つ。契約前の説明で料金や手続きの流れまで開示しているため、家族は先の見通しを持ったうえで入居を決められる。
会社全体の中での住まいの位置づけ
まつしまの家は、六つの運営施設のうちの一つにすぎない。株式会社マツシマコーポレーションは平成22年7月の設立以来、デイサービスや居宅介護支援、福祉用具まで介護の各段階を担い、45名の職員がこれを支えている。拠点は群馬県館林市本町1丁目2−10で、本町二丁目北停留所や館林郵便局前停留所から徒歩約2分。入居の相談は0276-75-2255で、9時から17時のあいだに受け付けている。まずは見学がてら、暮らしの雰囲気を自分の目で確かめてみるのがいいだろう。


