「自分の居場所」を目標に置く
支援の目標をどこに定めるかで、住まいの性格は変わってきます。和歌山市の障がい者グループホーム あすとらが掲げているのは、グループホームを入居者にとって「自分の居場所」だと感じてもらうことです。単に生活の面倒を見る場所ではなく、安心して自分らしく過ごせる住まいであることを運営の芯に据えています。そのために、人とのつながりを生活のなかに保つことを重ねています。
この方針は、日々の関わり方にそのまま表れます。できることを一度に増やそうとせず、その人の歩幅に合わせて少しずつ積み重ねていく。スタッフが毎日の様子を見ながら声をかけ、変化を見逃さないようにしています。
孤立させない住まいの形
居場所だと感じてもらうためには、ひとりきりにしない工夫が要ります。障がい者グループホーム あすとらが一軒家型の住まいを選んでいるのは、個室で過ごす時間を守りつつ、共有部で人と関わる機会を残すためです。ワンルームが並ぶ構造では、部屋にこもったまま孤立しやすくなります。
リビングや浴室といった共有スペースがあることで、食事の時間などを通じて自然な関わりが生まれます。人と話す場面が暮らしに組み込まれていること自体が、居場所の感覚を育てる土台になります。
知的障害・自閉症・強度行動障害に向き合う運営
障がい者グループホーム あすとらが受け入れているのは、知的障害や自閉症、強度行動障害をお持ちの方々です。必要な配慮が人ごとに違うため、型にはめずに各人のペースへ合わせる運営を続けています。配慮の中身は人によって変わりますが、少人数だからこそ、その違いに時間をかけて向き合えます。5名定員の少人数制は、この個別性を成り立たせるための選択です。
運営を担う人と、相談の窓口
施設の運営は、代表の神保啓子を中心に進められています。日々の見守りや声かけ、緊急時の対応までを担うスタッフが、夜間も常駐しています。正直なところ、理念として自分らしさを掲げる施設は多くても、それを5名という規模と一軒家という形にまで落とし込んでいる例はそう多くないと感じました。暮らしを託す相手が顔の見える体制であることは、家族にとっての判断材料になります。
入居や見学、ショートステイの相談は、電話またはホームページから受け付けています。営業時間は9時から18時まで、所在地は和歌山市木ノ本1523-5です。まずは問い合わせて、本人や家族に合う暮らし方を相談するところから始められます。


